令和4年花火入門
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(3)昼の花火 昼間に打ち揚げる花火は、「ぽか物」が主流で、まず信号雷があります。お祭 りや運動会、あるいは各種イベントの開催合図を告げるもので一発の打ち揚げでごうほう ドーンと一つだけ音が鳴るものを「号砲ごだん 五つは「五段さいえん また、色煙を柳状に垂れさせる「彩煙えんりゅう 煙筒を吊り色煙の線で竜を描く「煙竜ふくろもの 」などがあります。 人形や動物をかたどった紙製の袋を漂わす「袋物えんぎく 「割物」では色煙の星を菊花型に開花させる 「煙菊 昼花火の面白さは、音や煙の効果を現すものが主流で、空の色、雲の量、 風向き、日差しの強弱などにより変化する情景美といえます。 (4)玉 玉名とは、打揚花火一発ごとに付けられた日本独特の花火の名前のことです。 この玉名の付け方には一定の決まりがあり、その花火玉が打ち揚がってから消え げだいるまで、どういう現象を現すかを表現するもので、歌舞伎の外題 解ではありますが、花火の内容や開いたときの情景を玉名で正確に思い描くこと ができるようになれば、まさしく本格的な花火通といえます。 「半割物」とは、玉が上空の闇の中で開き、後からたくさんの小さな花が一斉に開くもので、「千輪」といいます。 玉の外側上部に取り付けられているもので、代表的な種類では、ヒューのぼりという笛の音を出す「昇ふえつき笛付らい雷のぼり小さい花を段々に咲かせていく「昇こばな小花やなぎ柳ばんらい」、段差がなく複数が一斉に鳴るものを「万雷」といいます。 」 などがあります。 にも似ており難のぼり」、光の尾を真っすぐに引いていく「昇ぼくつき朴付さんだんらい」、三つ段差で鳴るものを「三段雷はたもの」、パラシュートに旗が付いた「旗物」、」、」や」などがあります。 」や現在では珍しいパラシュートで発ぎょくめいのぼり(2)昇きょくつき曲付のぼりきょく(昇曲どうつき導付名 ) 12

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