令和3年夏 花火入門
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24 3.伝統花火 古い歴史を持った伝統花火は各地に伝承されていますが、特に有名なのは神社などの祭礼で、噴出薬を詰めた筒を手で脇に抱え空中に火の粉を噴出させる三河地区の「手筒花火てづつはなび」です。 また、地上や取り付け台などに設置し噴出させるものは中部地方に多く見られ、「大筒おおのし」「吹ふき筒つつ」「三国さんごく」などと呼ばれています。 その他、「龍勢りゅうせい」「火箭ひや」と呼ばれるロケット式の花火や、人形に花火を取り付けロープで操る「綱火つなび」など、江戸時代から続く地方色豊かな伝統花火が全国各地で行われています。 4.演出効果用花火 映画、放送番組の制作、演劇、音楽、芸能公演、スポーツの興行、博覧会などで演出用に用いられる花火で、噴水のように火の粉を噴き上げる「ジャーブ」、細かい星を噴出させる「マイン」、星が尾を引き飛んでいく「コメット」、閃光せんこうを発する「エアバースト」などが代表的なものです。 世界各国の各種競技場やコンサート会場などでよく見られる花火で、種類により屋内で行われる場合もあります。

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